「一瞬で心をつかむできる人の文章術―1日たった15分10日間で上達!」の5日目です。
「ストーリー仕立てで書く」テクニック5日目:心のつぶやきを挿入して書いてみる
人前では決して言えないようなことや、誰もが思っているようなことなどを書いてみる。
「何を食べようか」
「おっと危ない」
こうした言葉が心のつぶやきです。
文章の中に心のつぶやきがあると、読者はその文章にのめりこんでいきます。
共感をうながし、親近感が生まれるからです。今日出会った人物をストーリー仕立てで書いてみてください。
いつ、どこで出会ったのか。その人物はどんな人なのか?
営業マンに必要な非言語スキル
今日は物件調査のため小雨の中、築50年近い一軒家を見に行った。
午前11時、待ち合わせの時間に物件の前まで来ると、玄関が開いているのが見えた。
(もう不動産屋さんが来ているのかな?)
と思い、玄関をのぞきこんで声をかけてみる。
「ごめんください!」
話し声の倍くらいの大きな声で呼びかけてみたが、特に反応はない。
(奥の部屋か、2階の部屋にでもいるのだろうか?)
少し待つことにする。
待つこと30秒ほど。
不動産屋さんが2階から降りてきた。
男前の営業さんだ。
20代後半~30代前半くらいだろうか。
(不動産の営業さんには、イケメンが多い気がする。スーツを着ているからかな?)
と心の中で思いつつ、名刺交換をする。
営業さんに断りを入れ、物件外観の写真を数枚撮影させていただく。
築年数のわりには、特に目立った傷みは見当たらない。
比較的新しいガス給湯機には、四年前の日付が入っている。
(おっと、雨の勢いが強くなってきたぞ。)
家の中に入り、内部の調査に進む。
営業さんの話によると、物件価格が安いこともあり内覧者は結構いるそうだ。
(数は聞かなかった。)
お風呂やトイレは、高齢者向けにバリアフリーのリフォームがなされている。
外にあった給湯器と同時期にリフォームされたのだろう。
キレイにリフォームされたお風呂だけ見れば、とても築50年弱の家とは思えない。
しかし、1階の床は全体的に大きく傾いており、全体としては相当な年季が感じられる。
水平器の示す傾きは、最大傾斜の2分勾配を超えている。
(これは、貸家にするのは厳しいな。)
という印象。
この物件の周囲には水田が多い。
物件所在地の地名からも、田んぼだった場所を宅地に改良したであろうことが推測できる。
建物自体のゆがみはもちろんのこと、地盤がそれほど安定していないため、不同沈下の可能性も高い。
1階の調査が終わり、
(この物件はもう「無し」だな。)
と思ったが、せっかくの機会なので2階も見せてもらうことにする。
2階の天井は湿気のせいで変色している部分が多い。
本格的に雨漏りをしているわけではなさそうだが、室内と屋根裏の両方からの湿気だろうか。
天井裏の写真を撮影するため、押し入れの布団を床に下ろさせていただく。
布団は全部で4~5枚。
営業さんにも手伝ってもらった。
押し入れにのぼり、天井板をずらす。
湿り気のあるホコリが、指先にまとわりついてくる。
指先のホコリを払い、天井裏をフラッシュで撮影する。
押し入れの上から見える範囲では、屋根の上から光が漏れている様子は確認できなかった。
ホコリで汚れた手を見つめ、
(なんで軍手を忘れたんだ・・・。)
と心の中でつぶやく。
次回は忘れないようにしよう。
調査が終わり、営業さんにお礼を言う。
「貸家にするのは難しいですね。他に気になる物件があったらまた連絡します。」
と言って、物件を後にする。
営業さんに対しては、
(マシンガントークをしない営業さんで良かった。)
という好印象を持った。
多くの営業さんは、こちらから尋ねたことに関しては的確に答えてくださるし、余計な話もあまりしない。
が、中には気まずい沈黙を埋めるかのように、一部のスキも与えずに話し続ける方もいらっしゃる。
本人は、物件の良いところを一所懸命伝えようとしているのかもしれないが、
(物件の悪いところを隠そうとしているのでは?)
という買主の疑念に気付けないのだとしたら、問題だ。
物件調査に関しては収穫は無かったが、良い気分転換にはなった。
それに、営業という仕事に関しても勉強になった。
「必要以上にしゃべらない」
という非言語的コミュニケーションスキルが、営業という仕事には欠かせないようだ。
雑感
これまでの4日分の
- 出来事を起きた順に書く
- 語尾に変化をつけてみる
- 5W1Hを入れて書く
- 5感で書く
も意識して書いてみました。
たいした文量でもないのに、書くのに相当時間が掛かりました。
(1500文字弱/1時間強)
明日の練習テーマは「会話を挿入して書いてみる」です。